極限より始まった物語は、
三度目の極大と三つの快楽によって語り継がれた。
それは夜通し行われる謝肉祭で人それぞれの物語となり、力となった。

人の力は星という形に束ねられ、物語を語るものはいなくなった。
星を見れば、その中に自らを見いだせるからだ。

時は経ち、星のある理由を知るものもいなくなった。
新たな人は未知なるそれを恐れ、それから自由になる計画を進めた。
地層から発掘された古き人の「星を殺す方法」、
全き群体を作り出す「人類統合計画」、
あるいは「日々の楽しみでの相殺」―

だが星は、古き人の力は、消え去ることを拒んだ。
そして新しき人に真なる恐怖を与える。
理由を知らぬ新しき人は、星に理由もなく消されていった。
もはや最後の一人も満足に動けない。

-その時、最後にして永遠の不死鳥が、世界の狭間から飛び立った。